デジタル大辞泉
「珊瑚」の意味・読み・例文・類語
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さん‐ご【珊瑚】
〘名〙
① 花虫綱サンゴ科に属する刺胞動物の総称で、一般にはその骨格をいう。サンゴ虫(
ポリプ)が集まって樹枝状の群体をつくり、個体が死ぬと石灰質からなる骨軸だけがのこる。骨軸を加工して首かざり、
かんざしなどの装飾品をつくる。日本近海ではアカサンゴ、モモイロサンゴ、シロサンゴなどが採れる。
広義にはイシサンゴ類、クロサンゴ類などの六放サンゴ類を含めていう。珊瑚類。
※田氏家集(892頃)中・題舎弟玉大夫詩巻「不レ似何兌吟詠難、珊瑚処々有レ声寒」 〔司馬相如‐上林賦〕
※本朝文粋(1060頃)一四・村上天皇為母后四十九日御願文〈大江朝綱〉「珊瑚床下。鏡匣遺二染レ涙之塵一」
※
随筆・独寝(1724頃)下「珊瑚も朱にまぜて、色、一入よしとすれども」
[語誌](1)仏教では
七宝の一つとされ、
仏典によって
小異はあるが、金、銀、
瑠璃、
硨磲(しゃこ)、
瑪瑙(めのう)、真珠等と並んで貴重なものとされている。たとえば、「
拾芥抄‐下・宝貨部」には、「七宝 金・銀・瑠璃・車
・馬脳・珊瑚・虎珀」と見える。
(2)
中国にも古く西域から伝わり、
宝飾や
薬用(目の翳を去り、宿血を消す〔
本草綱目〕)、
赤色顔料(
珊瑚末〔
芥子園画伝〕)等に用いられた。
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