(読み)ソ

デジタル大辞泉 「疏」の意味・読み・例文・類語

そ【疏】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ソ(漢) ショ(呉) [訓]うとい うとむ さかん
水路を分けて通す。「疏水疏通
関係が分け離れる。うとくなる。「疏遠」
粗末な。「疏食そし
事柄の筋を分けていちいち説明する。「疏明弁疏
注釈をさらに細かく説き明かしたもの。注の注。「義疏ぎそ・ぎしょ注疏
箇条に分けて書く。また、その書状。「上疏奏疏
[補説]13は「」と通用する。

しょ【×疏】

経典の注釈。また、その書物。そ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「疏」の意味・読み・例文・類語

しょ【疏・&JISFA5E;】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 経典などの意義を解説すること。注解すること。また、その書物。注疏。そ。
    1. [初出の実例]「余疏有記而今不記」(出典:勝鬘経義疏(611)摂受正法章)
    2. 「勝鬘経法花経等の疏をつくり法をひろめ」(出典:観智院本三宝絵(984)中)
    3. [その他の文献]〔法華文句記‐一〕
  3. 禅宗で、吉凶慶弔の儀式などに用いる、四六駢儷体を用いた表白文。
    1. [初出の実例]「壁上掛起諸疏。皆岐陽和尚住道福・東福・普門・天龍之疏也」(出典:臥雲日件録‐文安四年(1447)八月一三日)

そ【疏】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 箇条書き。また、その文書
  3. 宮または天子にたてまつる文。上書。〔揚雄解嘲
  4. ときあかし。注釈。義解しょ
  5. ( 形動 ) =そ(疎)
    1. [初出の実例]「其はなにぞと云へば異姓で疏なほどにぞ」(出典:漢書列伝竺桃抄(1458‐60)賈誼第一八)
    2. [その他の文献]〔礼記‐祭義〕

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【墨跡】より

…これも墨跡の類に入る。(2)文章形式のもの 韻文の形式になる法語,疏が多く,のちに散文のもの,また日本では仮名文の法語も行われた。(a)法語 さまざまな仏事における住持の説法,師匠が参禅の衆徒に説き与える法語,辞去する弟子に与える送行の法語,さらに衆徒を激励するための警策,進道語などがある。…

【注疏】より

…中国の儒教の正典である経書を解釈したものを〈注〉といい,注をさらに詳しく解釈したものを〈疏〉という。注は,ときに伝,箋(せん),解,学ともいうが,それらを総じて注という。…

※「疏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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