病原菌(読み)びょうげんきん

精選版 日本国語大辞典 「病原菌」の意味・読み・例文・類語

びょうげん‐きん ビャウゲン‥【病原菌】

〘名〙 宿主感染して一定病気を起こさせる能力をもった細菌病菌
報知新聞‐明治三九年(1906)一二月四日「未だ其の病原菌を発見し能はざりしトラホーム」

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デジタル大辞泉 「病原菌」の意味・読み・例文・類語

びょうげん‐きん〔ビヤウゲン‐〕【病原菌】

病気の原因となる細菌。病菌。
[類語]細菌バクテリア球菌乳酸菌黴菌雑菌病原体大腸菌サルモネラ菌ピロリ菌ヘリコバクターピロリスピロヘータリケッチアウイルス酵母イースト青黴麹黴

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「病原菌」の意味・わかりやすい解説

病原菌
びょうげんきん

病気の原因となる細菌(病原細菌pathogenic bacteria)と菌類(病原菌類pathogenic fungi)を総称する語。病原微生物を総称する場合には病原体という。ここでいう病気とは、明らかな感染症ほかに、細菌や菌類によって腫瘍(しゅよう)が形成されることも含まれる。しかし、病原菌における病原性を決定することはたいへん困難である。ヒトを含む動物の病原性については、一般に「コッホ原則」によって判断される(植物の場合もほぼ同様である)。しかし、この原則も絶対的なものとはいいがたい。このため、病原性を仮定のうえでとらえることもある。その理由は、とくにヒトに対して病気をおこす病原菌においては、実験動物の感染によっては再現できないものが多く、その病原性の裏づけがむずかしいためである。

[曽根田正己]

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栄養・生化学辞典 「病原菌」の解説

病原菌

 →病原体

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世界大百科事典(旧版)内の病原菌の言及

【細菌】より

…大部分の細菌は化学従属栄養菌である。人間に病気を引き起こす病原菌はすべて化学従属栄養菌である。このほかに,光化学反応によってエネルギーを獲得する細菌がいるが,それらの細菌にも,二酸化炭素を還元固定する光独立栄養菌と,有機物を外部に依存する光従属栄養菌とがある。…

※「病原菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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