病院図書館(読み)びょういんとしょかん(英語表記)(1)patients’ library (2)medical library (3)hospital library

図書館情報学用語辞典 第5版 「病院図書館」の解説

病院図書館

(1)入院患者を主たる対象とし,一般的な資料を中心に提供する患者用図書館(patients’ library).(2)病院の医療スタッフを主たる対象に,医学薬学看護学などの資料や情報を提供する医学図書館(medical library).(3)上記(1)と(2)が統合された図書館.なお,病院図書館といった場合,広義には(1)~(3)を指し,狭義には(1)の患者用図書館を指す場合が多い.(1)と(2)の区分は利用対象と収集,提供資料によるものであるが,実際には(1)の対象については医療スタッフも利用者である場合が多い.収集,提供資料については,(2)では,研究用の資料の収集と提供が主体となっている.しかし,(1)でも欧米諸国においては,「患者が自分の病気について知る権利」についての認識の高まりなどを背景に,患者やその家族,あるいは地域住民に専門的な資料や健康情報を提供する事例もある.このように,今日では,(1)と(2)の概念は広がりと重なりを見せてきている.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android