白玉(読み)シラタマ

デジタル大辞泉 「白玉」の意味・読み・例文・類語

しら‐たま【白玉】

白色の玉。特に真珠をいう。
白玉粉を水でこね、小さく丸めてゆでた白い団子。冷やして砂糖をかけたり、冷たい砂糖水に入れたりして食べる。 夏》「―にとけのこりたる砂糖かな/虚子
白玉椿しらたまつばき」の略。

はく‐ぎょく【白玉】

白色の玉。しらたま。

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精選版 日本国語大辞典 「白玉」の意味・読み・例文・類語

しら‐たま【白玉】

〘名〙
① 白色の美しい玉。はくぎょく。特に、真珠をさしていう場合もある。また、露、涙などにもたとえていう。
古事記(712)上・歌謡「赤玉は緒さへ光れど斯良多麻(シラタマ)の君がよそひしたふとくありけり」
※伊勢物語(10C前)六「しらたまか何ぞと人の問ひし時露とこたへて消えなましものを」
② 大切に思う人、大事なわが子などにたとえていう。
万葉(8C後)五・九〇四「我が中の 生れ出でたる 白玉(しらたま)の 我が子古日は」
③ 白玉粉を水でこね、丸めてゆでて作った団子。白玉餠白玉団子。《季・夏》
※雑俳・柳多留‐六八(1815)「白玉が何ぞと問へば寒ざらし」
④ 「しらたまつばき(白玉椿)」の略。〔日葡辞書(1603‐04)〕
小粒銀。豆銀。
浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)野崎村「夢にも夫(それ)と白玉か、露を帛紗(ふくさ)に包の儘」

はく‐ぎょく【白玉】

〘名〙
① 白色の美しい玉。また、そのような物。しらたま。
経国集(827)一・和少輔鶺鴒賦〈仲雄王〉「化素卵於翼下、破白玉而出雛」 〔礼記月令
② ①でつくった杯。〔色葉字類抄(1177‐81)〕

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普及版 字通 「白玉」の読み・字形・画数・意味

【白玉】はくぎよく

白璧白玉楼文人の死をいう。〔唐詩紀事、四十三、李賀〕長吉將(まさ)に死せんとする時、忽(たちま)ち晝に一衣の人、赤(せききう)に駕し、一版書を持つを見る。太古の篆(てん)の(ごと)し。~衣の人、笑つて曰く、、白玉樓をせり。立(たちどころ)に君を召して記を爲(つく)らしむ~と。~長吉獨り泣く。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「白玉」の意味・わかりやすい解説

白玉
しらたま

白玉粉でつくった団子。水を加えて練り,丸めて蒸すか,ゆでたものを冷やしてつくる。砂糖,きな粉,あんをまぶして供したり,汁粉,みつ豆,あんみつ,かき氷に入れたりする。汁物に入れることもある。

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音楽用語ダス 「白玉」の解説

白玉

二分音符、全音符など、白丸で書かれる音符の俗称。転じて「ここはストリングスを白玉で」などと、単に長い音、音を伸ばすことをいうこともある。この場合、具体的には全音符のことが多い。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「白玉」の解説

白玉 (シラタマ)

植物。椿の品種。シラタマツバキの別称

白玉 (シラタマ)

動物。ザクロガイ科の貝

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の白玉の言及

【白玉粉】より

…現在では熱風乾燥によって一年中生産されている。水でこねて一口大にまるめ,熱湯でゆでたのが白玉だんご(略して白玉とも)で,汁粉に入れるなどして食べる。江戸の町で夏になると〈ひゃっこい,ひゃっこい〉と呼んで歩いた水売りは,冷たい水にこのだんごと砂糖を入れたものであった。…

※「白玉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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