百戦百勝は善の善なる者に非ず(読み)ひゃくせんひゃくしょうはぜんのぜんなるものにあらず

故事成語を知る辞典 の解説

百戦百勝は善の善なる者に非ず

戦わないで勝つことこそが、最もよい作戦である、という教え。

[由来] 「孫子―謀攻」に出て来ることばから。「孫子」の基本的な考え方は、戦いにおいては、自分の国や軍隊をできるだけ傷つけずにすませるのが最善で、実際に戦って相手を打ち破るのは、必ず損害を伴うから次善の策である、というもの。そこで、「百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり(何度も戦ってそのたびに勝つというのは、最善の策ではなく、戦わないで相手を屈服させるのが最善だ)」ということになります。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android