真像（読み）シンゾウ

デジタル大辞泉

しん‐ぞう〔‐ザウ〕【真像】

１ 実際の姿。
「影を捕えて物の―を写す可し」〈福沢・文明論之概略〉
２ 本当の姿。真実。
「一斑の皮相のみを写して其の―を写すを得ず」〈逍遥・小説神髄〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

しん‐ぞう ‥ザウ【真像】

〘名〙

① 人や物の実際のすがた。

※和蘭字彙（1855‐58）「gekonterfeit 真像書タル」

※写真鏡図説（1867‐68）〈柳河春三訳〉初「写真映画の術は、人の真像を留め、地の真景を描くの良方にして」

② 物事の偽りや飾りを除いた本当のところ。真実。

※小説神髄（1885‐86）〈坪内逍遙〉上「僅に一斑の皮相のみを写して其真像(シンザウ)を写すを得ず」

出典　精選版 日本国語大辞典