瞳孔反射(読み)ドウコウハンシャ(英語表記)pupillary reflex

デジタル大辞泉 「瞳孔反射」の意味・読み・例文・類語

どうこう‐はんしゃ【瞳孔反射】

光などの刺激強弱によって、瞳孔を狭めたり広げたりする反射。明るいときや近くの物を見るときは縮小し、暗いときや遠方を見るとき、驚いたときには散大する。→対光反射

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精選版 日本国語大辞典 「瞳孔反射」の意味・読み・例文・類語

どうこう‐はんしゃ【瞳孔反射】

  1. 〘 名詞 〙 光など、種々の刺激に対して瞳孔の大きさが変化する反射。脊椎動物頭足類でみられる。光の量の変化によるものを瞳孔の光反射という。また、近体を注視する場合の瞳孔の縮小を近距離反射という。

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改訂新版 世界大百科事典 「瞳孔反射」の意味・わかりやすい解説

瞳孔反射 (どうこうはんしゃ)
pupillary reflex

瞳孔の大きさを散大させたり縮小させたりする反射。瞳孔は虹彩の中心にある小孔で,その大きさは瞳孔を環状にとりまく瞳孔括約筋と放射状に走る瞳孔散大筋の作用によって変化する。瞳孔反射は主として,光の強さに応じて瞳孔の大きさを変える対光反射をいうが,ほかに近くをみると瞳孔が縮小する近見反射や,精神的興奮や痛み刺激で散大する反応もある。対光反射は次のような機序で起こる。すなわち,瞳孔から入った光は網膜で神経のインパルスに変換され,一定の情報処理がされた後,中脳の視蓋前域に送られる。ここから出た信号は動眼神経核の瞳孔括約筋の収縮を制御しているニューロンに伝えられ,さらにエディンガー=ウェストファル核とよばれる運動ニューロンから毛様神経核を介して,瞳孔括約筋に伝えられる。一方,瞳孔散大筋には中脳の橋で処理された信号が,脊髄さらに胸髄中枢,交感神経を経て伝えられる。瞳孔反射は脳の死とともに消失するため,死の認定の一つの指標とされる。
瞳孔 →反射
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