短歌(雑誌)(読み)たんか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「短歌(雑誌)」の意味・わかりやすい解説

短歌(雑誌)
たんか

短歌雑誌。1954年(昭和29)1月創刊、現在に至る。角川(かどかわ)書店発行。短歌の総合誌として、創刊時には第二次世界大戦後の「第二芸術論」の余波に抗して、釈迢空(しゃくちょうくう)、斎藤茂吉(もきち)、土屋文明(ぶんめい)、北原白秋、窪田空穂(くぼたうつぼ)などの特集とともに、とくに宮柊二(しゅうじ)、近藤芳美(よしみ)らの世代の活躍、やがて昭和30年代のいわゆる前衛派といわれる塚本邦雄(くにお)、岡井隆(たかし)らの運動を推進させるジャーナリズムの機能を発揮する。以後、昭和40年代には戦中派、50年代にはその後の新世代の登場を促すなど、研究・評論の充実とともに、結社中心の歌壇からの変質に寄与するところが大きい。1955年に角川短歌賞を設定。年1回発行の『短歌年鑑』は各年度の歌壇動向を示す。

武川忠一

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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