社会責任会計(読み)しゃかいせきにんかいけい(英語表記)accounting for corporate social responsibility

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「社会責任会計」の意味・わかりやすい解説

社会責任会計
しゃかいせきにんかいけい
accounting for corporate social responsibility

従業員,消費者,地域住民などに対する企業の社会的責任の履行状況に関して財務情報を提供する目的で行なう会計企業会計は主として株式や債権者など企業に対して資金提供を行なった人々への財務報告を目的としてきたが,近年,企業の社会的責任が強調されるに伴い,この会計が重要視されるようになった。具体的には,従業員の能力開発福利厚生,欠陥商品対策,環境破壊防止補償など,社会的責任の履行に要した費用を通常の営業活動に要した費用と区別して公表したり,附属明細表に列挙するなど,各種の工夫が施されている。

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世界大百科事典(旧版)内の社会責任会計の言及

【会計学】より

…(3)環境会計 企業が環境を保全し,社会的責任を遂行していく状況を会計的に測定し,情報化して開示しようとするもの。企業の環境保全努力の情報化に着目して環境会計とよぶが,社会責任遂行状況の会計情報化から社会責任会計ともいう。(4)リース会計 リース産業の発達により,企業が固定設備資産を購入することなく,リース契約に従ってこれを利用することが広く行われていることに呼応して,リースに関する会計が問題になっている。…

※「社会責任会計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」