神ノ崎遺跡(読み)かみのさきいせき

日本歴史地名大系 「神ノ崎遺跡」の解説

神ノ崎遺跡
かみのさきいせき

[現在地名]小値賀町黒島郷

岬の全域に広がる弥生時代・古墳時代の埋葬遺跡。県指定史跡。昭和五八年(一九八三)に発掘調査。確認された三〇基の埋葬遺構のうち発掘された八基は弥生時代二基・古墳時代二基および時期未詳のもの四基。弥生時代のものは板石積石棺・箱式石棺で、うち二〇号の箱式石棺は長さ一・五五メートル、幅一・〇六メートルの大型のもの。棺内に最終被葬者の枕元に四つの頭蓋骨を集めた追葬が認められ、副葬品は朝鮮半島南部産と思われる板状鉄斧二点・勾玉・玉類がみられる。弥生時代中期前半で、埋葬施設の規模や特異な埋葬形態などから、被葬者は首長的な存在が想定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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