神奴(読み)シンド

デジタル大辞泉 「神奴」の意味・読み・例文・類語

しん‐ど【神奴】

昔、神社に隷属して雑役に従事した者。かみやつこ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「神奴」の意味・読み・例文・類語

かみ‐やつこ【神奴】

〘名〙 神社に属して掃除など雑役に当たった賤民。かみのやつこ。かみのみやつこ。かんやつこ。
続日本紀‐天平勝宝二年(750)八月辛未「賜依羅宿祢姓。神奴意支奈、祝長月等五十三人依羅物忌姓」

かむ‐やつこ【神奴】

かん‐やつこ【神奴】

しん‐ど【神奴】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の神奴の言及

【神人】より

…平安時代末期から室町時代末期にかけての荘園制社会において,さかんに活動した神社の下級神職者や寄人(よりうど)と呼ばれた人をさす。奈良時代に律令制の身分制度で〈神奴(しんど∥かみやつこ)〉〈神賤(しんせん)〉とされ,神社に隷属して領地田畠の耕作,調度品の製造,社域内の清掃をはじめとする雑役を務めた賤民の系譜をひくものとみられている。神主職,宮司職の配下に置かれ,種々の任務・職掌をそれぞれの伝統・習慣に応じて分担したが,神社組織での本末関係(本社と各末社との関係)により,本社に常勤奉仕する神人を〈本社神人〉,各地の末社を中核とする社領荘園に散在し,寄人として末社の任務に従事した神人を〈散在神人〉と称した。…

【神人】より

…平安時代末期から室町時代末期にかけての荘園制社会において,さかんに活動した神社の下級神職者や寄人(よりうど)と呼ばれた人をさす。奈良時代に律令制の身分制度で〈神奴(しんど∥かみやつこ)〉〈神賤(しんせん)〉とされ,神社に隷属して領地田畠の耕作,調度品の製造,社域内の清掃をはじめとする雑役を務めた賤民の系譜をひくものとみられている。神主職,宮司職の配下に置かれ,種々の任務・職掌をそれぞれの伝統・習慣に応じて分担したが,神社組織での本末関係(本社と各末社との関係)により,本社に常勤奉仕する神人を〈本社神人〉,各地の末社を中核とする社領荘園に散在し,寄人として末社の任務に従事した神人を〈散在神人〉と称した。…

※「神奴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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