デジタル大辞泉 「神経質」の意味・読み・例文・類語
しんけい‐しつ【神経質】
1 情緒的に不安定で、わずかなことにも過敏に反応して自分を病的な状態だと思い込む気質。
2 細かいことまでいちいち気に病むさま。「見かけによらず
[類語](1)病的・クレージー・いかれる・凝り性・マニアック・モノマニア・モノマニアック・偏執狂・執念深い・アブノーマル・異常・異様・狂的・ディレッタント・物好き・酔狂・
神経質は,取越苦労,小心,繊細,物事によく気がつくなどの性格特徴を示す一般用語としてよく使われるが,森田正馬はこの言葉を〈神経症〉の一類型として使用した。すなわち森田は,今日われわれがいう適応障害(神経症)を神経質とヒステリーに二大別し,神経質をさらに普通神経質(不眠症,頭重・頭痛,頭内もうろう,感覚異常,疲労亢進,能率減退,脱力感,胃腸神経症,劣等感,小心,取越し苦労,性的障害,めまい,書痙,耳鳴り,振戦,記憶不良,注意散漫など),強迫観念(対人恐怖,不潔恐怖,疾病恐怖,不完全恐怖,読書恐怖,卒倒恐怖,外出恐怖,吃音恐怖,罪悪恐怖,縁起恐怖,尖鋭恐怖,雑念恐怖,高所恐怖,せんさく癖など),発作性神経症(心悸亢進発作,不安発作,呼吸困難発作など)に分けて説明した。これらの症状は非器質性で,訴えに相当する身体的な病変は見当たらない。この種の適応障害には森田療法が最も有効な治療手段であるとされている。
執筆者:大原 健士郎
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