福間浦(読み)ふくまうら

日本歴史地名大系 「福間浦」の解説

福間浦
ふくまうら

[現在地名]福間町西福間三丁目など

西郷さいごう川河口右岸域に位置し、玄界灘に西面している。宗像七浦の一とされ(津屋崎町史)、白砂青松の海浜は遠く新宮しんぐう(現新宮町)へと続く。この松原花見はなみ松原とよんでいる(続風土記)。中世福満ふくま(福万庄)の遺称地。一帯古来より蓑生みのう浦とよばれ(続風土記)、うつせ貝と相まって歌に詠まれた。「馬内侍集」に「うかりける身のうの浦のうつせ貝むなしき名のみたつは聞きつや」を収める。慶長一〇年(一六〇五)八月二五日の黒田長政控書(新訂黒田家譜)に「福間」とみえ、浦として把握されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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