秋葉神社(読み)アキバジンジャ

デジタル大辞泉 「秋葉神社」の意味・読み・例文・類語

あきば‐じんじゃ【秋葉神社】

静岡県浜松市天竜区にある神社。祭神は火之迦具土神ほのかぐつちのかみ。全国の秋葉神社の総本社。防火の神として信仰される。秋葉山本宮秋葉神社。旧称、秋葉大権現。

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精選版 日本国語大辞典 「秋葉神社」の意味・読み・例文・類語

あきば‐じんじゃ【秋葉神社】

静岡県浜松市春野町領家秋葉山にある神社。旧県社。祭神は火之迦具土神(ほのかぐつちのかみ)。防火(火伏せ)の神で一二月一五、一六日の例祭は秋葉の火祭として名高い。秋葉山本宮秋葉神社。秋葉山権現。

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日本歴史地名大系 「秋葉神社」の解説

秋葉神社
あきばじんじや

[現在地名]栃尾市谷地二丁目

常安じようあん寺背後の丘陵秋葉山上にある。秋葉三尺坊ともいう。社伝によると、和銅元年(七〇八)楡原の岩野原にればらのいわのはらに大和国吉野山の蔵王権現を勧請したのを始まりとし、蔵王堂を中心に一二坊が建並んでいたという。その後蔵王権現の衆徒の一人で、信濃国の出身ともいわれる三尺坊が諸国修行の途次、岩野原の蔵王堂に至り、一二坊のうちの般若はんにや院叶坊に入って修行を続けて不動の行法を修めた。

秋葉神社
あきばじんじや

[現在地名]刈谷市銀座

刈谷城の北東に位置し、軻遇突知命を祀る。宝暦四年(一七五四)すそ松秀しようしゆう寺境内に秋葉あきば堂を建立したのが始まり。

天下の奇祭として知られる「万灯まんどうまつり」がある。毎年旧暦六月二三日・二四日(現在は八月第一土・日曜)夜、武者絵や歴史の英雄を描いた紙灯籠すなわち万灯に灯を入れ、囃子に合わせて神前に舞い、次いで街を練り歩く。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「秋葉神社」の意味・わかりやすい解説

秋葉神社
あきばじんじゃ

静岡県浜松市天竜区春野(はるの)町領家(りょうけ)、秋葉(あきは)山に鎮座。祭神は火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)で、古くは秋葉山三尺坊大権現(さんじゃくぼうだいごんげん)と称され親しまれた。現在は秋葉山本宮秋葉神社を正式名とする。起源は不詳であるが、『三代実録』の貞観(じょうがん)16年(874)5月の昇叙の記事を当社のものとみる説もある。古くから仏教と習合、防火の神として朝野の信仰を集めた。明治の神仏分離後、社蔵の仏像類は同県袋井(ふくろい)市の可睡斎(かすいさい)(曹洞(そうとう)宗)に移った。旧県社。例祭は12月16日で、夜半に行われる「秋葉の火まつり」は有名。

[茂木貞純]


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山川 日本史小辞典 改訂新版 「秋葉神社」の解説

秋葉神社
あきはじんじゃ

静岡県浜松市天竜区の秋葉山に鎮座。旧県社。祭神は火之迦具土(ほのかぐつち)神。創祀は不詳だが,「三代実録」にみえる岐気保神が当社にあたるとの説がある。中世,仏教と習合し,修験霊場として発展。曹洞宗大登山霊雲院秋葉寺が別当寺として一山を支配した。近世以降,火防の神として民衆の信仰を集め,秋葉詣が盛んになり各地に秋葉講が組織された。近世の朱印領は26石。神仏分離で秋葉神社として独立,秋葉寺は一時廃寺となった。例祭は12月15・16日。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「秋葉神社」の意味・わかりやすい解説

秋葉神社
あきはじんじゃ

静岡県西部,浜松市天竜区の秋葉山にある神社。正式名称は秋葉山本宮秋葉神社。同山を神体とし,火伏せの神であるホノカグツチノカミ (火之迦具土大神) をまつる。毎月 12月に行なわれる火渡りの行事などで有名。

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世界大百科事典(旧版)内の秋葉神社の言及

【鎮火祭】より

…同社の鎮火祭は,祭場を庭上に設け,鎮火の儀は,庭上の火の上るのを待って,川菜を投じ,水をそそぎ,土をもって火を埋める。このほか,祭儀の方法は異なるが,青森県の岩木山(いわきやま)神社,大阪市の生国魂(いくくにたま)神社,島根県の物部(もののべ)神社,東京都台東区の秋葉神社などでも行われる。【沼部 春友】。…

※「秋葉神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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