笑気ガス(読み)しょうきがす

知恵蔵mini 「笑気ガス」の解説

笑気ガス

亜酸化窒素(N2O)のこと。1772年、イギリスの化学者ジョセフ・プリーストリーが発見し、99年にその助手であったハンフリー・ディービーが麻酔効果を確認、「Laughing gas」と命名した。これが近代全身麻酔の始まりであり、現代においても不安や痛みの軽減作用などにより歯科治療・出産時などに用いられている。しかし、多幸感が得られるため発見当初より麻薬のように用いられてきており、近年でもいわゆる脱法ドラッグとしてヨーロッパを中心に乱用され酸欠による死者も出ている。2015年9月30日には厚生労働省が、「シバガス(SIVAGUS)」との商品名の笑気ガスを無許可で販売する業者への指導・取り締まりを強化することを発表した。

(2015-10-2)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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