第五福竜丸(読み)ダイゴフクリュウマル

デジタル大辞泉 「第五福竜丸」の意味・読み・例文・類語

だいごふくりゅう‐まる【第五福竜丸】

昭和29年(1954)3月、南太平洋ビキニ環礁で米国が行った水爆実験の「死の灰」を浴びて犠牲者を出した、静岡県焼津の木造遠洋マグロ漁船。この事件は昭和30年(1955)の広島での第1回原水爆禁止世界大会開催の発端となった。現在は東京都夢の島公園に記念保存。

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デジタル大辞泉プラス 「第五福竜丸」の解説

第五福竜丸

1959年公開の日本映画。監督脚本新藤兼人、脚本:八木保太郎、撮影:植松永吉、武井大、音楽:林光。出演:宇野重吉乙羽信子小沢栄太郎千田是也永田靖三島雅夫、松本克平ほか。ビキニ環礁におけるアメリカの水爆実験で被爆した第五福竜丸の乗組員たちの悲劇を描く。第14回毎日映画コンクール音楽賞受賞。

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世界大百科事典(旧版)内の第五福竜丸の言及

【核実験】より

…また地下爆発では大規模な核実験は行えないともいわれていたが,実験孔を掘る技術の進歩などによって,アメリカはアムチトカ島で69年10月に1.5Mt,71年11月には5Mtの地下核実験を行った。 1954年3月1日,アメリカがビキニ環礁で行った水爆実験では,爆発地点から150kmも離れたところで操業していた日本のマグロ延縄(はえなわ)漁船〈第五福竜丸〉が大量の放射性降下物をあびて,乗組員23人全員がひどい放射線障害を起こし,半年後に無線長の久保山愛吉が死亡するという事件が起こった(ビキニ水爆実験)。さらに続けられた核実験によって,多数の漁船や漁獲物が放射能に汚染されていることが明らかになった。…

※「第五福竜丸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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