紀寺跡(読み)きでらあと

日本歴史地名大系 「紀寺跡」の解説

紀寺跡
きでらあと

[現在地名]明日香村大字小山

天香久あめのかぐ山西麓にあった古代寺院。同所に字キデラがあり、寺跡遺構検出された。紀寺という名称の寺については、「続日本紀」天平宝字八年(七六四)七月一二日条の紀寺の奴益人らの訴えの記事によって、庚午年籍の造られた天智天皇九年にすでに紀寺があって奴婢がいたことがうかがえる程度である。また現奈良市西紀寺町のれんじよう寺が、平城遷都によって飛鳥から移った紀寺の後身とする伝承をもつが、関係は明確ではない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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