紅粉屋村(読み)べにやむら

日本歴史地名大系 「紅粉屋村」の解説

紅粉屋村
べにやむら

[現在地名]大川市紅粉屋

新田しんでん村の南に位置し、筑後川河口左岸に沿う。東ははさま(現柳川市)。柳川藩領。享保九年(一七二四)と推測される寺社帳(伝習館文庫)に紅粉屋開とあり、旧高旧領取調帳も紅粉屋開として高五二二石余。幕末から明治初年の反別は五二町二反余(郡郷)元禄国絵図・天保郷帳には記載がない。慶長七年(一六〇二)田中吉政によって築かれた慶長本土居の外縁にあたり、「南筑明覧」に「紅粉屋新田、元和八壬戌年、紅粉屋七郎衛門祖築之」とあるように柳河藩御用商人を勤めた後藤氏(屋号紅粉屋)が開いたとされる。宝暦二年(一七五二)と推定される蒲池組新田畝附帳(伝習館文庫)によると、紅粉屋開には紅粉屋七郎左衛門開・新兵衛開・中村五郎右衛門開・富安治兵衛開・海応開・川野玄固開・近藤吉左衛門開・甲木新十郎開・中村富安開、拝領開として甲木新十郎開・玉真伊兵衛開・高木久大夫開がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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