紙幟(読み)カミノボリ

デジタル大辞泉 「紙幟」の意味・読み・例文・類語

かみ‐のぼり【紙×幟】

5月節句に用いる紙製のぼり 夏》おひも太刀も五月にかざれ―/芭蕉
江戸時代罪人市中に引き回すときや処刑するとき、罪状を書き記して立てた紙ののぼり。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「紙幟」の意味・読み・例文・類語

かみ‐のぼり【紙幟】

〘名〙
① 紙製の幟旗(のぼりばた)
※浅井三代記(1689)六「紙のほり、紙さしものを三千ばかりの郷人に指上させ」
② 五月の節供戸外に立てる紙製ののぼり。鍾馗(しょうき)武者の絵をえがいたものに竿をつけたもの。《季・夏》
※俳諧・桜川(1674)夏「雲あらで何なる龍ぞ紙のぼり〈宗富〉」
③ 江戸時代、罪人を引き回す時、または仕置場に、罪状を記して立てた紙ののぼり。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第三五「物前のまた染物か出来ぬげな 明日の晩より紙幟たつ」

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