素懐(読み)そかい

精選版 日本国語大辞典 「素懐」の意味・読み・例文・類語

そ‐かい ‥クヮイ【素懐】

〘名〙
① まえからの願い。かねてからの望み。平素の志。素志素願
小右記‐長和二年(1013)三月一六日「今日有射負態、左相国素懐云々」
平家(13C前)六「平家末になる折を得て、源氏年来の素懐をとげんとす」 〔顔氏家訓‐終制〕
出家しようとするかねてからの願い。また、極楽往生の願い。
権記‐長保四年(1002)二月三日「昨日中将詣飯室剃髪、遂素懐也」
保元(1220頃か)中「御出家あるべきにて仁和寺の方様へわたらせ給ふとぞ〈略〉ただ素懐をとげさせまゐらすべき由」 〔韋応物‐龍門遊眺詩〕

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デジタル大辞泉 「素懐」の意味・読み・例文・類語

そ‐かい〔‐クワイ〕【素懐】

かねてからの願い。素願。また特に、出家・極楽往生の願い。「素懐を遂げる」

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普及版 字通 「素懐」の読み・字形・画数・意味

【素懐】そかい(くわい)

日ごろの思い。唐・王維〔園の詩〕素懷、山に在り 白雲の屯(あつま)るに値(あ)ふが(ごと)し 回風西の雨 景、原上の村

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