細野庄(読み)ほそののしよう

日本歴史地名大系 「細野庄」の解説

細野庄
ほそののしよう

近世、現海草郡美里みさと町を流れる真国まくに川の上流細野川流域と、その東方山地一帯の称。天正一九年(一五九一)一〇月二一日付の豊臣秀吉朱印状(興山寺文書)に「四百五石 ほその」とある。また慶長一〇年(一六〇五)七月の高野山衆徒中寺領目録(又続宝簡集)には「南賀郡石走庄内細野村」として四〇五石を記し、田方二四八・〇五八石(二〇町九段余)、畠方一五六・九四二石(二一町一段余)とある。

「続風土記」は「細野荘総て七箇村、真国荘の東川の上流にありて南は猿川荘と界し(中略)其広袤東西二里五町許、南北一里十町余、当荘は古の安楽川郷の地ならむ(中略)尤僻地にして深谷の中にありて他の往来も稀にして若山・高野へも遠く人物質陋なり」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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