織出(読み)おりだす

精選版 日本国語大辞典 「織出」の意味・読み・例文・類語

おり‐だ・す【織出】

〘他サ五(四)〙
① 織って布を作る。また、織って紋様などを作り出す。
※元永二年七月十三日内大臣忠通歌合(1119)「白露のをりたす萩の唐錦鹿のよる着るころもなりけり〈藤原基俊〉」
② 織り始める。
③ (比喩的に) いくつかの事柄がいりまじって、ある情景をつくり出すことにいう。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉四「権利義務の云ふ言葉が梭(おさ)の如く二人が間に行きかふて織り出す議論の花模様

おり‐いだ・す【織出】

〘他サ四〙
① 織って作り出す。また、模様が浮き出るように織る。おりだす。
※新勅撰(1235)秋上・二三〇「白露のをりいだす萩のした紅葉衣にうつる秋はきにけり〈よみ人しらず〉」
② 織り始める。

おり‐だし【織出】

〘名〙 新たに織り始めること。舶来品を模倣して織り出したもの。
浮世草子好色一代男(1682)六「織(オリ)出しの嶋縮緬、貴様にきせたらばぬけるほどよき羽織ならんと」

おり‐い・ず ‥いづ【織出】

〘他ダ下二〙 =おりいだす(織出)
※新撰六帖(1244頃)五「秋のかりつらも乱れずおり出てそめなす春の水の色かな〈藤原知家〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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