老君像(読み)ろうくんぞう(英語表記)Lao-jun-xiang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「老君像」の意味・わかりやすい解説

老君像
ろうくんぞう
Lao-jun-xiang

道教の最高神である老子の像。道教にはもともと礼拝彫像はなかったが,中国で南北朝時代に仏像彫刻全盛であったため,その影響を受けて造像された。「北魏神亀3年」銘の魏裕一家供養の仏碑像は道仏融合像であるが,「北周天和3年」銘の老君像は衣冠を着け,ひげを生やし,3脚の挟軾 (きょうしょく) を前に麈尾 (しゅび。払子) を取ってすわり,両脇侍は (しゃく) を手にしている。道教像としてはほぼ定型化した姿を示す早い例である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android