肥・沃(読み)こやす

精選版 日本国語大辞典 「肥・沃」の意味・読み・例文・類語

こや・す【肥・沃】

〘他サ五(四)〙
地味をよくする。肥料などで土地を肥えさせる。肥沃(ひよく)にする。
※地蔵十輪経元慶七年点(883)一「坏器を陶し、石田を沃(コヤシ)(〈別訓〉モヤシ)たまひぬ」
※両足院本山谷抄(1500頃)四「粟のこへには灰をまいてうゆるぞ。又は肥やさうとて、まかぬさきに地をやくぞ」
② ふとらせる。ゆたかにする。
※世俗諺文鎌倉期点(1250頃)「食を択ばずして其の身を肥(コヤシ)て坐って死を須つのみ」
③ 目、耳などを楽しませる。また、批評眼や鑑賞力などをつける。
更級日記(1059頃)「一時が目をこやして何にかはせむ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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