舞舞(読み)マイマイ

デジタル大辞泉 「舞舞」の意味・読み・例文・類語

まい‐まい〔まひまひ〕【舞舞】

曲舞くせまいおよびそれから派生した幸若舞こうわかまい異称
カタツムリ別名
舞舞虫まいまいむし」の略。 夏》「―の水の広さや花菖蒲青邨

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「舞舞」の意味・読み・例文・類語

まい‐まい まひまひ【舞舞】

[1] 〘名〙
烏帽子直垂大口袴を着用した謡い手が、楽器を用いず扇で拍子をとりながら、戦争・英雄伝など武士の世界の物語を勇壮な歌詞で謡い、高潮した場面では舞いめぐる舞曲。幸若(こうわか)・大頭(だいがしら)の派があり、室町時代から江戸時代の中頃まで多く武家で行なわれた。《季・新年》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
② ①の舞を演ずる者。幸若舞の太夫(たゆう)。また、幸若舞を演ずる辻芸人。
※相州文書‐四・(天正一三年)(1585)七月二二日・北条氏政印判状「悉可罷立、まいまい猿引躰之者成共可罷出事」
※書言字考節用集(1717)五「蝸牛 マヒマヒ
④ 「まいまいむし(舞舞虫)②」の略。《季・夏》
[2] 〘副〙 (「と」「する」を伴って用いることもある) くるくると回るさま、また、うろうろするさま、まごまごするさま。
※浄瑠璃・心中二つ腹帯(1722)三「半兵衛はまだまいまいと、這入りたさうに覗きゐる」

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