船木山(読み)ふなきやま

日本歴史地名大系 「船木山」の解説

船木山
ふなきやま

現糸貫町の北から北東境に位置する。主峰船木山(一一六・五メートル)のほか八幡山・郡府ぐんぶ山・くわ山と連山が南東に長く延びる。船木山を上之保かみのほ山とも称し、船来山とも書いた。根尾ねお川は古くは当山の北から南東に流れていたが、奈良時代には当山の西端にぶつかって流路を変え、西側を南流する糸貫川となったと推定されている。南麓に上之保村山本やまもと弥勒寺みろくじ山谷やまたに、東麓に阿弥陀寺あみだじ(現岐阜市)の四集落があった。低山であるが平野上の独立丘陵のため眺望がよかった。「美濃盛衰録」に藤原定家が船木山荘から美江寺みえじ観音(現岐阜市)へ日参したとの伝説を載せ、当山を定家ていかが峯ともよび、別に船着山と記すともいう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android