薫染(読み)クンセン

デジタル大辞泉 「薫染」の意味・読み・例文・類語

くん‐せん【薫染】

[名](スル)香気が他に染み込むところから》よい感化を受けること。また、与えること。「良き先輩薫染をこうむる」
「五年を独逸ドイツに―せし学者風を喜び」〈紅葉金色夜叉

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精選版 日本国語大辞典 「薫染」の意味・読み・例文・類語

くん‐せん【薫染】

〘名〙 香気がうつりしみること。転じて、よい感化を受けること。
随筆山中人饒舌(1813)上「文運漸隆、為其所薫染鎔化、大有解悟
※欧米印象記(1910)〈中村春雨〉加州雑記「国民的気風に薫染(クンセン)せしめるのは容易な事業でない」 〔梁昭明太子‐講席将畢詩〕

たき‐し・める【薫染】

〘他マ下一〙 たきし・む 〘他マ下二〙 香(こう)をたいて、そのかおりを物にしみこませる。たきしめらかす。
※枕(10C終)二三一「よくたきしめたる薫物(たきもの)の、〈略〉煙の残りたるは、ただいまの香よりもめでたし」

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普及版 字通 「薫染」の読み・字形・画数・意味

【薫染】くんせん

移り香がしみる。金・元好問瓶中の雑花を賦す、七首、二〕詩 一樹百枝、千結 に應(まさ)に染して春工を費やすなるべし

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