捏ちる(読み)デッチル

デジタル大辞泉 「捏ちる」の意味・読み・例文・類語

でっ・ちる【×捏ちる】

[動タ上一]
粉や泥土などをこねる。
楽書で―・ちたような雨戸」〈鏡花婦系図
作る。
「やすみに―・ちておいた薼取ごみとりなんぞをならべて」〈魯文安愚楽鍋

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精選版 日本国語大辞典 「捏ちる」の意味・読み・例文・類語

でっ・ちる【捏】

  1. 〘 他動詞 タ行上一 〙
  2. (もち)、粉、泥土などをこねる。こねあげる。つくねる。
    1. [初出の実例]「糝粉をとくと煉(デッチ)紅粉を以て采色(いろどり)」(出典洒落本・禁現大福帳(1755)一)
    2. 「うなされた夜は女房にでっちられ」(出典:雑俳・川柳評万句合‐明和元(1764)鶴五)
  3. どうかこうか、ある形、状態につくりあげる。
    1. [初出の実例]「うぬは〈略〉並木へ出てやすみにでっちておいた薼取(ごみとり)なんぞをならべて売りゃアがるのだア」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初)
    2. 「『ロッパ自叙伝』十枚を、日日の『人生レヴィウ』の抜き書きでデッチる」(出典:古川ロッパ日記‐昭和一三年(1938)一月一七日)

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