…このため1458年(長禄2)〈沈麝艶色をたのしむこと禁ぜらるべきよしおほせ出さる〉(《蔭涼軒日録》)という始末であった。このころの十炷香,十種香が江戸以降のそれと同一であると断定はできないが,桃山時代の志野宗温《宗温香記》,蜂谷宗悟《香道軌範》には同一を示唆する記述がある。 名香合(めいこうあわせ)は東山殿で催されたおりの記録《五月雨之記》によれば,連衆が2組に分かれて所持の名香を出香し,その優劣を競うとともに,その継ぎ様を香の風情,香銘の出典,来歴などを勘考して判定するものであり,判者の判詞から評定の内容をうかがうことができる。…
※「蜂谷宗悟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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