血清アルブミン(読み)けっせいアルブミン

精選版 日本国語大辞典 「血清アルブミン」の意味・読み・例文・類語

けっせい‐アルブミン【血清アルブミン】

〘名〙 (アルブミンはalbumin Albumin) 血漿中に含まれる単純タンパク質血漿タンパク質中最も多量に存在する。物質運搬などの働きがある。

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デジタル大辞泉 「血清アルブミン」の意味・読み・例文・類語

けっせい‐アルブミン【血清アルブミン】

血清たんぱく質の一。血漿けっしょう総たんぱく質の約6割を占め、栄養代謝物質の運搬、浸透圧維持などの働きをする。

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化学辞典 第2版 「血清アルブミン」の解説

血清アルブミン
ケッセイアルブミン
serum albumin

血漿アルブミン(plasma albumin)ともいう.血液中にあるアルブミン.血漿タンパク質(6.7~8.3 g/100 mL)の約50% を占める.エタノールあるいは硫酸アンモニウム分画法により精製,結晶化される.分子量6.9×104,pI4.9.溶液中では大きな水和層を有し,血漿タンパク質の半分を占めることから,血液の浸透圧,生体の水分調節に重要な役割を果たしている.一方,イオン脂肪酸,界面活性剤,色素,医薬品などと結合することが知られ,血液中にあって“搬送体”あるいは“ごみ箱”の作用をするとも考えられている.タンパク質と低分子物質の相互作用のモデルとして,物理化学的研究が詳細になされている.[CAS 9048-46-8]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「血清アルブミン」の解説

血清アルブミン

 血清に最も多量に含まれる単純タンパク質.血清100ml中に4〜5g含まれ,分子量69k.食事タンパク質の摂取量を敏感に反映するので,タンパク質の栄養状態判定の指標になる.等電点4.9,脂肪酸,胆汁色素薬剤などを結合して運搬する機能を果たす.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の血清アルブミンの言及

【アルブミン】より

…卵白albumenに由来する言葉で,一群の単純タンパク質の総称である。代表的なものに,動物性アルブミンとして卵(らん)アルブミンegg albumin,血清アルブミンserum albumin,乳アルブミンlacto albuminなど,また植物性としてロイコシンleucosin(コムギ,オオムギ),レグメリンlegumelin(エンドウ,ダイズ)がある。卵アルブミンの大部分はオバルブミンovalbuminとよばれ,分子量4万5000のタンパク質であり,これだけで白身中のタンパク質の65%を占める。…

※「血清アルブミン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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