裾張(読み)すそばり

精選版 日本国語大辞典 「裾張」の意味・読み・例文・類語

すそ‐ばり【裾張】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「すそはり」とも )
  2. 着物の裾が横に広がっていること。
    1. [初出の実例]「富士野川これもすそはりの氷哉〈尺雪〉」(出典:俳諧・一本草(1669)五)
  3. ( 転じて ) 性欲の強いこと。多淫なこと。また、その者。男性の「裾分限(すそぶげん)」に対し、主として女性にいう。すそっぱり。
    1. [初出の実例]「わが様な裾(スソ)ばりを産した者、達者になうてならうか」(出典浄瑠璃・菖蒲前操弦(1754)四)

すそっ‐ぱり【裾張】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「すそばり(裾張)」の変化した語 )
  2. すそばり(裾張)
    1. [初出の実例]「裾つぎならですそっぱりの船頭が」(出典:洒落本・深川新話(1779))
  3. 特に、好色な女。淫婦。また、売春婦をいう。
    1. [初出の実例]「すそっぱりめがと有常息(いき)を切り」(出典:雑俳・柳籠裏(1783‐86)五月二八日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android