出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
宮崎県中部,一ッ瀬川中流にある市。1958年西都町,三納(みのう)村,都於郡(とのこおり)村が合体,市制。人口3万2614(2010)。市域の西部は米良(めら)山地(総面積の約77%)が占め,九州の秘境といわれる米良荘(めらのしよう)がある。山地の東側に接して洪積台地が展開し,一ッ瀬川に沿って沖積地が発達する。台地上には大小約330基の古墳が集中する西都原(さいとばる)古墳群をはじめ,茶臼原(ちやうすばる)古墳群,松本塚古墳群,千畑(ちばたけ)古墳群など,合計500基に及ぶ古墳が見られる。大化改新以後は日向国府が市内の三宅に置かれ,近くに国分寺,国分尼寺が建てられた。中世には工藤祐経(すけつね)の子孫の伊東氏が日向地頭として都於郡に城を築いた。江戸時代は妻(現在の中心市街地),上穂北は天領,三納,三財は佐土原藩領,東米良は人吉藩領であった。農耕地が市の面積の約9%,水田がそのうちの65%を占める。施設園芸のピーマン生産は全国の首位にあり,キュウリ,タバコ,肉牛,木材の生産も多く,マンゴーの特産がある。東九州自動車道のインターチェンジがある。
執筆者:下村 数馬
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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