見紛(読み)みまがう

精選版 日本国語大辞典 「見紛」の意味・読み・例文・類語

み‐まが・う ‥まがふ【見紛】

[1] 〘他ハ下二〙 (室町時代頃からヤ行にも活用した) 見まちがえる。見あやまる。
※枕(10C終)四〇「いづくともなく雪のふりおきたるに見まがへられ」
※評判記・色道大鏡(1678)六「振袖ならば禿にも見まがふべけれど」
[2] 〘他ワ五(ハ四)〙 (一)に同じ。
※策伝和尚送答控(1631‐35)「手柄かなふるき茶入に見まかひて重宝しける万ゑもんやき」
太郎坊(1900)〈幸田露伴〉「ひょろ松檜葉なとに滴る水珠は夕立の後かと見紛(ミマガ)ふばかりで」
[補注]現在でも文語終止形連体形の発音どおりに「みまごう」と表記されることがある。

みえ‐まが・う ‥まがふ【見紛】

〘自ハ四〙 区別がつかないように見える。見まちがえるような様子である。
※後撰(951‐953頃)春下・一一七「三吉野のよしのの山の桜花白雲とのみ見えまがひつつ〈よみ人しらず〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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