言白ける(読み)イイシラケル

デジタル大辞泉 「言白ける」の意味・読み・例文・類語

いい‐しら・ける〔いひ‐〕【言(い)白ける】

[動カ下一][文]いひしら・く[カ下二]《「いいじらける」とも》
発言がその場にそぐわなくて気まずくなる。「強弁すればするほど、かえって―・けてしまう」
言い争って負けそうになる。
「高慢第一の守屋の臣、―・けてぞ見えにける」〈浄・聖徳太子
機会をとらえて話を打ち切る。
「笑ひをしほに―・け、先を払ひて立ち帰る」〈浄・反魂香

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言白ける」の意味・読み・例文・類語

いい‐しら・けるいひ‥【言白】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]いひしら・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙 ( 「いいじらける」とも )
  2. 話の興がさめる。話が打ち解けない。言ったために白けた気持になる。言い過ぎて座が白ける。
    1. [初出の実例]「云へば云ふほどいひじらけ」(出典:浄瑠璃・大職冠(1711頃)三)
  3. 言い負ける。言い争って旗色が悪くなる。
    1. [初出の実例]「高慢第一の守屋の臣、いひしらけてぞ見へにける」(出典:浄瑠璃・聖徳太子絵伝記(1717)三)
  4. いい折をみて話を打ち切る。
    1. [初出の実例]「笑ひをしほにいひじらけ、先を払ひて立かへる」(出典:浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)中)

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