誑す(読み)タラス

デジタル大辞泉 「誑す」の意味・読み・例文・類語

たら・す【×誑す/×蕩す】

[動サ五(四)]
ことば巧みにだます。たぶらかす。
「女を―・すことがお上手ですのね」〈木下尚江良人の自白
子供などをなだめすかす。
「泣く子を―・し」〈浮・一代男・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「誑す」の意味・読み・例文・類語

たら・す【誑・蕩】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. ( 「だらす」とも ) 甘言でだます。うまく言ってごまかす。色仕掛けでまるめこむ。たぶらかす。
    1. [初出の実例]「欺とは無ことを有と云い、有を無と云て、人をたらすを云」(出典:応永本論語抄(1420)雍也第六)
    2. 「人をたらすは遊女の商売」(出典:浄瑠璃・心中天の網島(1720)上)
  3. 子どもなどをすかしなだめる。きげんをとる。
    1. [初出の実例]「壱文売の長刀を削、泣く子をたらし」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)四)

たぶら・す【誑】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙たぶらかす(誑)〔法華経音訓(1386)〕

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