謫仙(読み)タクセン

デジタル大辞泉 「謫仙」の意味・読み・例文・類語

たく‐せん【×謫仙】

天上界から罪によって人間界に追放されたという仙人。脱俗した人や、非凡な才能の持ち主、大詩人などのたとえにいう。

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精選版 日本国語大辞典 「謫仙」の意味・読み・例文・類語

たく‐せん【謫仙】

  1. 〘 名詞 〙 天上界から人間世界に追放されてきた仙人。また転じて、神仙にたとえられるような非凡な才能をもった人。大詩人などをほめていう語。特に、李白をいうことが多い。
    1. [初出の実例]「盧照隣者悪疾人也。李白者謫仙也」(出典:江談抄(1111頃)五)
    2. [その他の文献]〔黄滔‐贈鄭明府詩〕

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世界大百科事典(旧版)内の謫仙の言及

【李白】より

…その後,江南に遊んで道士呉筠(ごいん)と知り合い,呉筠が朝廷に召し出されたのに従って初めて長安にのぼった。長安では賀知章(659‐744)の知遇を得たが,彼は李白の詩に驚嘆して〈謫仙(たくせん)〉(天上から流刑された仙人)だと言った。賀知章の推挙で玄宗に召し出され,翰林供奉(かんりんぐぶ)を授けられたのは42歳のときであった。…

※「謫仙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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