谷杣村(読み)たにぞまむら

日本歴史地名大系 「谷杣村」の解説

谷杣村
たにぞまむら

[現在地名]久居市榊原さかきばら

谷杣川が布引ぬのびき山地に源を発し、山間を屈曲して榊原川に流入するまでの流域地区。したがって三方を山で囲まれ、わずかに東方のみが榊原村に向かって開かれている。

集落は主として榊原川との合流点より約一・五キロさかのぼった辺りに数十戸がまとまっている。西は伊賀国境。西南の山嶺を越えると、佐田さだ村・かみ(野)村・入道垣内にゆうどうがいと(現一志郡白山町)であるが、中世の谷杣村は榊原村よりも山越えのこれらの村とのかかわりあいの方が強かった模様で、これらの村々とともに小倭おやまと(一志郡白山町の→小倭郷の内に数えられていた。明応三年(一四九四)九月一日付の小倭百姓衆起請文(成願寺文書)には「谷杣衆」も二〇名が名を連ねている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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