デジタル大辞泉
「象」の意味・読み・例文・類語
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しょう シャウ【象】
〘名〙
① かたち。すがた。ありさま。形象。
※自然真営道(1753頃か)大序「文字始二於易卦爻一〈略〉做レ之以二事物理象皃似一作二諸字一、以レ貝作二宝字類一」
※愛弟通信(1894‐95)〈
国木田独歩〉大連湾進撃「満目凡て大陸の象
(シャウ)を示す」 〔荘子‐
達生〕
② 易であらわれたかたち。占形(うらかた)。〔易経‐繋辞下〕
③ (のり、てほんの意)
道理。人間が守らなければならないおきて。
規則。法律。
※米沢本沙石集(1283)一〇末「文を尊ぶ故に、
人文を学でいつはり多し。されば
五帝の象
(シャウ)をたれ、
蒼頡(さうけつ)か書をつくり」 〔
史記‐
楽書〕
ぞう ザウ【象】
〘名〙 ゾウ科に属する哺乳類の総称。体高二・五~三・五メートル。体はきわめて大きく、
現存の陸生動物中最大。全体に灰色ないし灰黒色で皮膚は厚く体毛はほとんどない。四肢
(しし)は太く柱状。耳は
葉状で大きいが目は小さい。鼻と上くちびるが管状になって長くのび、水を吸い、手の働きをするほか攻撃の具にもなる。上あごの門歯が
口外に長くのびて牙となり、
象牙(ぞうげ)と呼ばれる。草食性で、力は強大。アジアゾウとアフリカゾウの二種が現存し、それぞれに属する
亜種セイロンゾウ・
マルミミゾウが著名である。マルミミゾウは耳の形などが他の亜種と異なるために、別の種とされる場合もある。中新世(約二〇〇〇万年前)ごろから栄えた動物で、多くの化石種がある。象牙は種々の細工物に利用。白象は、
普賢菩薩(ふげんぼさつ)の使いと信じられ、
菩薩の乗り物として名高い。古名、きさ。
※観智院本三宝絵(984)下「又普賢菩薩をみて象にのりて頂をなでたり」
※幸若・高たち(室町末‐近世初)「
しし、さう、虎のほうる声かくやとおもひしられたり」 〔史記‐大宛伝〕
きさ【象】
〘名〙 象(ぞう)の古名。
※大智度論平安初期点(850頃か)三四「善勝白象(キサ)を下りて、怨家に施与して」
※名語記(1275)六「けだもののきさ、如何。答、象をきさといへり」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
象
別役実による戯曲。1963年、劇団自由劇場により初演。1965年、第11回「新劇」岸田戯曲賞(のちの岸田国士戯曲賞)の候補作品となる。
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
世界大百科事典(旧版)内の象の言及
【舜】より
…舜の父は瞽叟(こそう)で暗黒神。舜の庶弟の象(しよう)と謀って舜を殺そうとするが失敗し,象はのち南方の有鼻の国に封ぜられた。舜は南巡して蒼梧(そうご)の野に崩じて九疑山に葬られたが,この九疑の神が楚巫の祀(まつ)る最高神で,《楚辞》離騒に歌われ,舜のあとを追うて湘水(しようすい)に没した二妣の娥皇・女英は,[湘君・湘夫人]になったという。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」