踏散(読み)ふみちらかす

精選版 日本国語大辞典 「踏散」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐ちらか・す【踏散】

〘他サ四〙
※俳諧・天満千句(1676)六「ふみちらかして沓落す也〈素玄〉 碓も暮に数そふ鞠の曲〈西似〉」
相手面子(めんつ)威厳をひどく傷つけ、ないがしろにする。
洒落本・青楼夜世界闇明月(1789‐1801)半格子空言「そんねへにふみちらかしなんしてもいいのかへ」
代金借金などをさんざんに踏み倒す。
※洒落本・秘事真告(1757頃)新町の相「近年不払客がはやって、揚屋茶やを蹈ちらかす」

ふみ‐ちら・す【踏散】

〘他サ五(四)〙
① 踏んでさんざんに散らし乱す。踏み荒らす。踏み散らかす。踏みしだく。
※枕(10C終)八七「この雪の山いみじうまぼりて、わらはべなどにふみちらさせず」
② 袴や指貫などの裾を足首のところで結ばずに、裾を踏みつけながら歩く。踏みしだく。
※枕(10C終)三三薄二藍青鈍の指貫など、ふみちらしてゐためり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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