蹤跡(読み)ショウセキ

デジタル大辞泉 「蹤跡」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せき【×蹤跡】

[名](スル)
事が行われたあと。事跡。踪跡そうせき
あとを追うこと。追跡。また、行方踪跡
「その党の出没進退、甚だ密にして、―しがたく」〈中村訳・西国立志編

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精選版 日本国語大辞典 「蹤跡」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せき【蹤跡・縦迹】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じょうせき」とも )
  2. ことが行なわれたことを示す、しるしとなるようなもの。前例や事跡。
    1. [初出の実例]「件山立券以後、年紀多積、准拠蹤跡、可裁許者」(出典:石清水田中家文書‐延久四年(1072)九月五日・太政官牒)
    2. 「太政天皇の、伊勢へ公卿の勅使をたてらるる事は〈略〉三代の蹤跡(セウセキ)ありといへども、是みな御出家以前なり」(出典:高野本平家(13C前)八)
    3. [その他の文献]〔史記‐孟嘗君伝〕
  3. ( ━する ) あとを追うこと。追跡すること。また、去ったあと。ゆくえ。
    1. [初出の実例]「孤雲蹤跡我相似。只恨不東野龍」(出典:南游集(1364頃)寄天岸首座)
    2. 「此犬猟師の指令に随ひて野猪を蹤跡し」(出典:玉石志林(1861‐64)一)
    3. [その他の文献]〔李白‐估客行〕
  4. 住む所。居所
    1. [初出の実例]「我父にておはせし人も東走西奔、その蹤跡さだまれる事もなくして年を経給ひしうち」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)上)

じゅう‐せき【蹤跡・蹤迹】

  1. 〘 名詞 〙しょうせき(蹤跡)
    1. [初出の実例]「一切悪事不蹤迹(ジウセキ)律令鬼疾云」(出典:元和本下学集(1617))

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普及版 字通 「蹤跡」の読み・字形・画数・意味

【蹤跡】しようせき

あしあと。行動のあと。〔史記、淮南王安伝〕伍被自らに詣(いた)り、因りて、淮南王と反を謀ることをぐ。反の蹤跡、(つぶ)さに此(かく)の如しと。

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