デジタル大辞泉
「近世」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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きん‐せい【近世】
- 〘 名詞 〙
- ① 現在に近い世の中。また、近頃の世の中。最近。きんぜ。
- [初出の実例]「近世事不レ存二首尾一」(出典:玉葉和歌集‐承安二年(1172)七月七日)
- 「昔の人よりおとれるは、近世人の心懦弱にして」(出典:談義本・根無草(1763‐69)前)
- ② 歴史の時代区分の一つ。
- (イ) 日本史で、古代、中世のあとにつづき、近代以前の時期。安土桃山時代、江戸時代をさす。中世にあたる鎌倉・室町時代を前期封建社会と呼ぶのに対して、後期封建社会と呼ぶことがある。広義には近代をも含むことがあるが(徳富蘇峰「近世日本国民史」のように)、狭義の近代と区別することが多い。
- [初出の実例]「円山応挙は西京の人にて近世の有名の画家なり」(出典:小学読本(1884)〈若林虎三郎〉四)
- (ロ) 東洋史で、ふつう明末・清初以後辛亥(しんがい)革命まで。また、西洋史で、古代・中世・近代と分ける時代区分のうち、近代にあたる時代。
- [初出の実例]「銕砲は〈略〉近世西洋の製」(出典:小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉二)
ちかき【近】 世(よ)
- 過去・未来を問わず、現在からあまりへだたっていない時を漠然とさす語。ちかごろ。
- [初出の実例]「ちかき世に、その名きこえたる人は」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「近世」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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近世
きんせい
時代区分の一つ。西洋の歴史では,15~16世紀ルネサンス以降,絶対主義,重商主義の展開した 17~18世紀,市民革命の生成の頃までをいい,近代と同義の場合が多い。日本の場合は,安土桃山,江戸時代をさし,室町幕府の滅亡から明治維新にいたる時代をいい,近代と区別するのが一般的である。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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近世
歴史の時代区分の1つで、中世につづく時代です。日本では江戸時代をさしますが、安土・桃山時代を含む場合もあります。
出典 ほうふWeb歴史館防府市歴史用語集について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の近世の言及
【近世社会】より
…〈近世〉という言葉には,時代により異なった意味がある。江戸時代の国学者の用語では,今にいたる近い世の意味をもっており,今日の言葉でいえば現代にあたる意味が強い。…
【時代区分】より
…しかしこの時代区分は,古代・中世・現代(近代)の境界をどこにおくかについて意見の相違があり,そしてこの相違は再び何をもって時代区分の原理とするかに由来する。なお,この三時代区分を修正して,中世と現代(近代)の間に〈近世〉を入れる四時代区分も行われている。ただし各国史における時代区分はそれぞれ違う場合が多いので注意を要する。…
【ヨーロッパ】より
…北部には針葉樹林が多いが,南東部一帯にはステップ地帯があり,ただウクライナ地方を中心とした地域だけが,最も肥沃な黒土地帯で,すでに古代から有名な穀倉地帯であった。一般にロシア平原は地形そのものが特色のない単調なひろがりであるため,西ヨーロッパにみられるような各地域の個性や特色は認められず,近世初頭に至るまで,粗放な農業と牧畜の世界にとどまった。この地域が西ヨーロッパの影響を受けて近代化に進んだのは,18世紀以降のことであり,大規模な自然改良とともに,各地に工業地帯を創り出したのは,ようやく第1次世界大戦後のソビエト連邦の政策によるものである。…
※「近世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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