逆柱(読み)サカバシラ

デジタル大辞泉 「逆柱」の意味・読み・例文・類語

さか‐ばしら【逆柱】

材木の根もとを上にして立てた柱。家鳴やななど不吉なことが起こるとして嫌う。また、日光陽明門にみられるように、建物の完全すぎるのを恐れて柱の1本だけを上下逆にしておくこと。逆木柱。さかさばしら。

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精選版 日本国語大辞典 「逆柱」の意味・読み・例文・類語

さか‐ばしら【逆柱】

〘名〙
① 材木の根もとを上にして立てた柱。この柱のある家は、家鳴(やなり)などの怪異があるという。さかさばしら。さかさまばしら。
浮世草子西鶴織留(1694)四「此家、むかしから逆(サカ)ばしらのわざといひて、夜々虹梁の崩るるごとく寝耳にひびきて」
② 建物の柱のうち一本だけを上下逆にするもの。立派になりすぎることを恐れたもので、日光陽明門の逆柱はその例。

さかさ‐ばしら【逆柱】

合巻偐紫田舎源氏(1829‐42)初「逆(サカ)さ柱の有る家や、棟木の下に臥す時は、大人もおびゆるものぢゃとやら」

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