デジタル大辞泉
「逆鱗」の意味・読み・例文・類語
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げき‐りん【逆鱗】
〘名〙 (「げき」は「逆」の
漢音。龍の
のどもとにさかさに生じた一枚のうろこがあって、人が触れると怒って殺すという「
韓非子‐説難」の故事から。龍は天子をたとえる)
① 天子が怒ること。
帝王が立腹すること。
天皇の怒り。
※
田氏家集(892頃)下・奉傷致仕藤御史「犯
二主逆鱗
一思
レ報
レ国、為
二朝骨鯁
一未
レ営
レ居」
※
保元(1220頃か)中「主上逆鱗有りて、
清盛既に
伯父を誅す」 〔
史記‐荊軻伝〕
② はげしく怒ること。ふつう、目上の人が怒る場合に用いる。
※
信長公記(1598)一〇「羽柴筑前御届をも申上げず帰陣仕候段、
曲事の由御逆鱗なされ」
※
浮世草子・風流曲三味線(1706)四「文
(ふみ)引裂て面色変り、〈略〉歯を喰しめて
げきりんある」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
逆鱗
竜にはのどの下に直径一尺の逆になった鱗があり、これに触れる者があれば必ず殺してしまうという。人主にもまた逆鱗があるから、王への説(ぜい)はそれに触れないようにして初めて可能になる、と韓非は説く。
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