過所・過書(読み)かしょ

精選版 日本国語大辞典 「過所・過書」の意味・読み・例文・類語

か‐しょ クヮ‥【過所・過書】

〘名〙
関所の通行証。律令制では三関(さんかん)を初めとして関所の通行証を厳制し、政府の発行する通行証を携行させた。平安時代この制はゆるんだが、中世通行税を徴する関所が現われるに至り、これは通行税免除証の意をもち、また、通行安全保証の意味もあった。近世になって軍事警察的な関所手形となる。かそ。過所文。
続日本紀‐霊亀元年(715)五月辛巳「始今諸国百姓往来過所用当国印焉」
浮世草子・立身大福帳(1703)五「朝は新三船より上る人と、暮には過書てんとうに乗る人と、往来の旅人市をなせり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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