故事成語を知る辞典 「遠水、近火を救わず」の解説 遠水、近火を救わず 遠くにあるものは、急の役には立たないことのたとえ。 [使用例] 宗教教育の如き迂う愚ぐの説を以て、世を済すくわんとするが如きは、遠水を以て近火を救わんとするよりも、更に愚なり[大谷光瑞*大勢逆行論|1920] [由来] 「韓非子―説ぜい林りん・上」に見える話から。紀元前五~四世紀、中国の戦国時代のこと。魯ろという小国の君主、穆ぼく公こうが、遠く離れた大国に人質を送って、いざというときに助けてもらおうとしました。しかし、ある大臣に、「火事のときに遠い海から水を運んでも、火は消せません。『遠水は近火を救わざればなり(遠くにある水では、近いところの火事には役に立たないからです)』」と反対されたということです。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報