都立一橋高校内遺跡(読み)とりつひとつばしこうこうないいせき

日本歴史地名大系 「都立一橋高校内遺跡」の解説

都立一橋高校内遺跡
とりつひとつばしこうこうないいせき

[現在地名]千代田区東神田一丁目

神田の東端に所在する江戸時代の墓地町屋敷その他の遺跡。昭和五〇年(一九七五)学校校舎の建替え中に発見され、急遽発掘調査が行われた。江戸の遺跡のみならず、近世遺跡の本格的な発掘調査の端緒となった遺跡として知られている。調査地域は低地で、江戸時代初期から天和二年(一六八二)までは寺院群となっていたが、その後屋敷地となり江戸時代の後期には大半が橋本はしもと町一―二丁目に含まれる。地層は大きく五層に分けられ、V層は一七世紀前半、IV層は明暦三年(一六五七)火事による焼土層、I層は一八世紀後半をそれぞれ中心とする時期に比定される。V層の時期には調査区の北西部は墓地であったが、墓石年号から墓地の一部はIII層中の天和二年まで残っていたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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