酒類: 2007〜08年3月の傾向(読み)しゅるい2007ねんから2008ねん3がつのけいこう/しゅるいにせんしちねんからにせんはちねんさんがつのけいこう

知恵蔵 の解説

酒類: 2007〜08年3月の傾向

例えば、ビールは、手軽な価格とライトな風味を誇る第三のビールが次々と開発、発売される一方で、麦芽ホップを通常のビールよりも多く使って造った、そのぶん高価格のプレミアムビールが売り上げを伸ばしている。そんな二極分化的な傾向が焼酎や日本酒にも見られる。同時に、ブランド化やヘルシー度の強調(有機栽培の素材の使用や手造りなど)、おしゃれなデザイン(カップ地酒など)によって女性や次世代などへマーケットを広げようとしている観もある。とりわけ日本酒はワイン、ビール、焼酎などに押されて低迷を続けてきたが、欧米での人気と需要は高まり続け、大都市では「サケ・バー」も登場。また、アルコール飲料ではないが酒の副産物ともいえる酢は、その健康的な効能(酢酸疲労の要因である乳酸を分解する、消化機能を助ける、酸味食欲を促す、など)と風味から“飲む酢”として新たに注目され、さまざまなミックス飲料やカクテルが開発されて、「酢バー」「酢カフェ」も出現している。

(中島富美子 フード・ジャーナリスト / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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