酸化鉄系顔料(読み)さんかてつけいがんりょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「酸化鉄系顔料」の意味・わかりやすい解説

酸化鉄系顔料
さんかてつけいがんりょう

一般にべんがらとよばれるα(アルファ)-酸化鉄α-Fe2O3を主成分とした赤色顔料総称。黄色(おうしょく)酸化鉄、フェリット黄などとよばれるα-FeOOHからなる黄色顔料、鉄黒(てつぐろ)とよばれるFe3O4(FeOFe2O3)で示される黒色顔料、ZnOFe2O3、MgOFe2O3の鉄黒と同じ構造(スピネル型)の黄褐色顔料、さらに、可視光線の波長の1/4~1/6に相当する微粒のため隠蔽(いんぺい)力のないα-Fe2O3、α-FeOOHからできている透明酸化鉄(赤あるいは黄)を含み、色調も幅広く、塗料インキ、ゴム、紙、プラスチック、セメント陶磁器の釉(ゆう)の着色などに用いられる。

大塚 淳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android