重連運転(読み)じゅうれんうんてん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「重連運転」の意味・わかりやすい解説

重連運転
じゅうれんうんてん

勾配(こうばい)区間において、列車牽引(けんいん)力を増すため、あるいは機関車の回送等により、機関車を2両以上連結して運転することをいう。重連運転する列車のブレーキ扱いは最前部の機関車で行い、最前部以外の機関車は重連用コックを閉じ、自動ブレーキ弁、単独ブレーキ弁は運転位置のままとしておく。また出力制御は、各機関車に機関士が乗務し行う場合と、先頭運転台のみ機関士が乗務して各車両の制御を行う場合とがあり、後者形態を重連総括制御という。また、総括制御のできないディーゼル動車を2両連結して、各車の運転台に乗務員が乗って運転する場合も重連と称する。なお機関車の重連は、必要に応じて何両でも連結することができるが、線路あるいは橋梁(きょうりょう)の強度の関係で3両以下と定められている。

土田 廣]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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